プランナーが
事例を紹介
Case study #06大阪府大阪市平野区 中古マンションフルリノベーション
昔ながらの間取りのマンションを、
使い勝手のよい間取りにアレンジ。
感性を活かし細部にまでこだわった、
海のような青の映える家。
築20年以上のマンションを
カリフォルニアスタイルへ
今回は築20年のマンションをリノベーションした事例についてお伺いさせていただきたいと思います。
まずはリノベーション前の概要などお聞かせいただけますでしょうか。
はい、こちらの物件は築20年以上のマンションで、マンションにしては珍しいのですが地下室のある物件です。 地下室以外はよくある3LDKの物件です。床の間のある和室や、脱衣ペースが狭いお風呂場、キッチンは仕切られて独立している。そんな物件でした。 今回のリノベーションでは、間取りはキッチンや脱衣スペースを少し広げたぐらいで、間取り自体は大きく変更していません。 ただ、少し個性的というか、明確なコンセプトを作って着手いたしました。
なるほど。こちらはコンセプトから決められたそうですが、どのような内容でしょうか。
リノベーションコンセプトは「カリフォルニアスタイル」です。 アメリカの西海岸の海と空をイメージした開放的なテイストで仕上げていくスタイルなんですが、私自身カリフォルニアスタイルで家をプランニングしたことが無かったので、そこから勉強していきました。
海の碧さを表現したアクセントカラー
選び抜いて決めたターコイズブルー
まず、なんといっても特徴的なのがリビングのブルーですが、手すりや窓枠が白で統一されているので、青と白のコントラストがとても綺麗ですね。
ありがとうございます。空と海を意識した青と白でまとめています。 カリフォルニアスタイルに決定した時点でテーマカラーは白・青・ベージュに決まったので、壁や天井の白、床はフローリングでもベージュっぽい薄い木目のものを選択し、壁のアクセントカラーとして青は外せなかった感じですね。
この青は空というより海のイメージでしょうか?緑がかったターコイズブルーのきれいな青ですね。
この青はすごい色々な資料を見て探しました。ほんとにすごい探しましたね。
青々とした青から濃い青、深い青、淡い青、スカイブルー、パステルブルー。青ってすごい色々な種類があって微妙な差があったんですが、なかなかピンとくるものが無かったんです。
でも、このクロスを見つけたときはテンションがめちゃめちゃあがりましたね。
そうそう!私がもとめていた青はこれ!という色を見つけることが出来ました。
この青い壁に白窓がアクセントになっていると思うのですが、これは設置したのでしょうか?
いえ、この窓は元からあった窓なんです。
もともと、窓の先の部屋は和室で、障子が入っていたんですが、和室を洋室に変更して障子も窓に変更しました。
ただ、窓を残したのはあえてで、今って換気がとても重要ですし、洋室やリビングの圧迫感を少しでも軽減出来ればと思って、室内だけど窓をつけて窓枠は白にしました。
窓の向こうの部屋は、元々和室だったんですが洋室に変更しました。子供部屋や遊び場所、家事などをするリビングのサブルームとして使ってもらえたらと思ってデザインしています。
窓もそうですが、手すりもいい感じに雰囲気が出ていると思うのですが、こちらも元からでしょうか?
いえ、手すりの所はもともと壁だったんです。
でも、開放感も今回のテーマに入っているので、壁を抜いて手すりに変更しました。ただ、この手すりもお子様がすり抜けないようにしつつ、しっかりと機能を果たせるように選びました。
色はもちろん白一択でした。
床とアクセントカラーの青以外は白なので統一感がありますね。ベランダの窓も近くて明るそうです。
この青と白の組み合わせは可愛いですよね。 実際行ってわかったのですが、ベランダから光が十分入ってくるので、このリビングが実はすごい暖かいんです。
作業しやすいキッチンへリフォーム
小物ひとつにもこだわってセレクト
次にリビング・ダイニングに隣接しているキッチンについてお伺いさせていただきます。
キッチンはもともと囲っていた壁を取り除いて、対面式にかえたのでしょうか?
そうですね。もともとは壁で囲まれていて、独立していたんですが壁をとってすっきりさせました。キッチンはリビングやダイニングにいる家族とコミュニケーション取れた方がいいですから。 あと、人が行き来しつつも作業しやすいように、ほんの少しですがスペースも前より広く取っています。
ちなみにキッチンだけ天井が木目なのはなぜでしょうか?
少しキッチンを前に出したことで配管を天井に通す必要が出来て、下がり天井になってしまったんです。 だったら逆にアクセントにならないかなと。 キッチンは壁を取ったことで、リビング・ダイニングとキッチンがひと続きになったんですが、あえて色を変えることで見えない仕切りというか、境界を作れないかなと思って、木目にしました。
キッチンの備え付けの設備も白で統一されていますが、取手はこだわって選ばれたのでしょうか?
そうなんです。キッチンの取手は色々選べるのですが、今回はハンドル取手という種類であえて黒を選びました。 ビンテージ感みたいなものがちょっとでもアクセントになればいいなと思ってこだわりましたね。 あとは機能性でいうと背面にも作業台兼家電などの収納になるようにカップボードを設置しています。
よく見ると電気スイッチも普通と違いますね。
そうなんですよ。
電気のスイッチも普通と違う、レトロなデザインのものを探しました。
この物件だと普通のスイッチだと面白くないというか、合わないというか。タンブラスイッチっていう種類なんですけど、ちょっとレトロ感があるこのデザインのスイッチを選んでいます。この家は全部のスイッチをこれにしています。
電気スイッチ横の木目部分もこだわりですか?
そう!
これはリビング扉が関係しているんですが、リビング扉の位置をぎりぎりまでずらしたいと思った時、スイッチの出っ張りに扉が引っかかったんです。
だったら壁をへこましてしまえば、扉は当たらないのではないかと。
ニッチっていうんですが、最近ニッチは人気があるんです。スイッチをニッチに収納するとスッキリみえるので、今回のリノベーションでも採用しました。ちなみに壁紙はキッチンの天井と合わせてみました。
洗面・脱衣所も青い壁
建具にもこだわった水回り
脱衣所は壁・床・洗面台と色々とこだわりの見える箇所がありますね。
まず、なんといっても洗面台の壁の青が綺麗ですね。
はい。アクセントを入れたいと思って、ここにも青い壁を作りました。 配色的に、洗面台は白でもよかったのですが、それだと少し面白くないというか、物足りない感じがしたので、コンセプトカラーの一つのベージュの木目を選びました。ちなみに床はフロアタイルにしていて、アクセントでヘリンボーン柄にしています。 この物件、もともと脱衣所がすごく狭かったんです。今回のリノベーションの目玉のひとつでもあるのですが、間取りを変更してしっかりとスペースを確保しました。
この洗面台にもいろいろこだわりが詰まっていますか?
そうですね、パーツは一つ一つ選んでいきました。
まず洗面台の位置ですが、もともと備え付けであった照明にあわせて位置を決めました。下も空間が出来るようにあえて浮かせています。その方がすっきりとした印象ですし、掃除も楽なので。
洗面台は目地のあるタイル調のものにしたかったので、探し出しました。タイル柄はぱっと見ではわからないですが、ちょっとしたアクセントになったかなと思っています。あとは蛇口も選びましたしスイッチも例のスイッチを付けています。
お風呂はいかがでしょうか
お風呂はサイズが小さめサイズなので、やりすぎると圧迫感が出てしまうとおもってシンプルめにしています。壁は1面だけアクセントカラーにして、横長の鏡を設置して奥行きがでるようにしたくらいでしょうか。 あとは浴槽横のエプロンと呼んでいるところの色を、白とアクセントカラーの中間の淡いトーンにすることで全体の色味をまとめた感じですね。
洋室はあえてシンプルに白とベージュ
住む人が好きにカスタマイズできる部屋
洋室ですが、フローリング・壁・天井・建具はもちろん、窓枠もシルバーや白系で統一されていて明るい印象ですね。
そうですね。基本的に洋室はお休みになったり、好きな家具でお気に入りの部屋にできるように、出来るだけシンプルにしています。 アクセントクロスも白のレンガ調の壁を1室1面だけいれましたけど、他はうるさくならないよう白とベージュの組み合わせでまとめています。
今回の物件は地下室もあるようですが、その地下室は外からの光も入るのですね。
そうですね。光が入って明るかったので、ここも白で統一してあえて何もせずに使い勝手がよくなるようにしています。
トレーニングルームやシアタールーム、セカンドリビングなど色々な使い方が出来るのではと思っています。
最後に、いつもは通常のリフォームを手掛けていらっしゃると思いますが、Fプロジェクトとの違いは何かありますか?
気持ち的にはお客様目線ってことでは一緒ですが、今回はコンセプトがあってのリノベーションだったのでいつもとは少しちがっていましたね。
やっぱりこだわるときりがないですけど、イチから選ぶのは楽しいですよね。
これからも色々なご要望にお応えできるようになりたいなと思いました。