設計士が
事例を紹介
Case study #10兵庫県姫路市辻井 新築一戸建て
単世帯でも二世代でも。
ホテルライクな暮らし方。
収容量スペースをたっぷり設けた
モノを隠せる片づけられる家。
姫路市の住宅街に38坪の新築戸建て
ファミリー世帯向けのホテルライクな住居へ
本日はFプロジェクトにて施工された、兵庫県姫路市辻井の新築一戸建てについて、設計や意図や施工への想いなどをお伺いさせていただければと思いますのでよろしくお願いいたします
さっそくですが今回の姫路市の新築一戸建てのコンセプトなどからお話いただけますでしょうか。
はい、今回はホテルのような生活感のある落ち着いた暮らしが出来る家づくり、いわゆる「ホテルライク」な家づくりがもともとのテーマとしてありました。 姫路市の住宅街の物件ですので、家族や2世帯の方が住むことを前提に随所にホテルライクらしさを取り入れています。
具体的に「ホテルライク」のコンセプトに沿った設計のポイントはどのような箇所でしょうか?
そうですね、例えば収納スペースを多くすることでモノを隠しておけるようにしています。
キッチンでは冷蔵庫を隠すための壁を用意し、食器棚は見えない位置に設置しています。また、リビングにはロボット掃除機を設置するスペースも用意しましたね。
他にも、2階のバルコニーは室内と一体感を持たせつつ高さのある袖壁でプライベート空間を満喫できるようにしていたり、細かな工夫はいろいろとおこなっています。
姫路の住宅街に求められる住まいの在り方を、現地に訪れ実際に目で見て考える
今回の家はファミリー層向けに設計されているのでしょうか?
そうですね、実際現地へ見に行ったとき、このあたりは3階建てが多かったのでそれらを求めるお客様を想定して設計しています。 この近辺は住宅地となっていますので、ファミリーの方が住む場合の収納量や動線ももちろん考慮していますが、単世帯のご家族はもちろん、親と同居する二世帯住宅としても対応できるように考えて設計しました。 家族が多いと収納も必要になりますし、モノが見えていたり出ているよりは、見えなくしてすっきりさせる方がコンセプトに沿っているのではないかと思い、収納量は多めにとっています。 ちなみに収納面でいいますと、収納量の面積は一般的に建物全体面積の12%あれば充実した収納量とされていますが、この物件では16.5%の収納量があります。
縦のラインを魅せる
自然素材の木目を活かした外観
木目が印象的な外観。北向きの道路に面した玄関やバルコニーの設計ポイントとは?
まず外観ですが、木目がとても印象的ですね。また、玄関の天井など細かなところにも木目が使用されているんですね。
インパクトのある外観は縦の線を強調したデザインにするために、自然素材の木を縦張りにしています。自然素材の本物の木なので、住み続けて時間が経過すると、恐らくグレー系に色が少しずつ変化して色が馴染んでくるとおもいます。 玄関の上も木目にしたのはホテルライクなデザインの一環ですね。
駐車場も2台止められる広いスペースがありますね。
この物件の土地が南北に細長い36坪ほどの土地だったんです。そのため駐車場もゆったりと大きめにスペースを取っています。
玄関は北側に面しているため、2階・3階のバルコニーは目隠しをしつつ風が通り抜けるように設計
2階のバルコニーの大部分は白い壁で隠れていますがどのような意図があるのでしょうか?
まず、2階のバルコニーは道路に面しているので外からの視線を遮るために目隠しをしています。 また、この物件の玄関は北向きなので、光を取り入れるというより風の通り道としての役割があり、2階・3階ともに外からは見えず・風は通り抜けるようにと考えました。 2階が白なのは、単純に黒だと建物全体が暗くなってしまうので、そうならないようにアクセントのある白色にしました。
大容量で使い勝手のよい収納スペース
暮らしやすさを兼ね備えた生活動線
洋室・ウォークインクローゼット・脱衣所・浴室がつながったホテルのような動線
1階には洋室とウォークインクローゼットや水回りがありますが、1階のポイントはどのようなところでしょうか?
洋室は9畳ほどあり、ウォークインクローゼットと繋がっています。実は、ウォークインクローゼットから洗面・浴室へも直接移動できるよう繋がっているのですが、その動線はホテルの一室の動線をイメージして演出しました。 1階を寝室としてご利用される場合は着替えやお風呂・トイレがワンフロアで完結できるようになっています。 あとはお風呂ですが、デザインされた壁であるアクセントパネルが通常は1面だけのケースが多いのですが、今回は4面木目調のアクセントパネルの壁となっているのですこしゴージャスに仕上がっています。 こちらもホテルライクの一環ですね。
ウォークインクローゼットの他に洗面にも棚や収納スペース、洋室にもクローゼットと収納場所もたくさんありますね。
そうですね。収納はたっぷりと取っています。 もともと全部屋にクローゼットや物入の収納スペースは設置していますね。洗面周りもタオルや洗剤などの備品関係を収納できるスペースは設けています。
玄関収納はファミリー世帯や二世帯の方々が困らず使えるようにすることを考えて設計
玄関扉を開けるとモノトーンで明るい空間になっていますね。
床を白くすることで明るい空間になるようにしています。
玄関から二階へ上がる階段は天板を黒くしてアクセントを入れています、手すりも階段の天板と同じ色にして統一感を出しています。
玄関回りも収納がとてもたくさんありますね。
玄関の収納は多いですね。通常の靴などを入れておくことができる収納スペースの他に、玄関横にシューズクロークも設置しているので、ベビーカーやスーツケース、ゴルフバッグなど場所をとるものでもこちらにおいていただけます。 あと、階段下のデッドスペースも収納スペースとして活用しています。
沢山の収納スペースはどのタイミングで考えているのでしょうか?
今回の家の場合、たくさんの収納スペースを設けることは設計前から考えていましたね。 お子様のいる単世帯や二世帯の住む家はどんなだろう、と考えたとき収納は必要だろうと。個々に住むご家族が困らないような使い勝手の良い家は何だろうと考えて作っています。
家族が集まり団らんする空間
コミュニケーションの場となるLDK
家族団らんのスペースであるダイニングのこだわりポイントとは?
黄色い壁が印象的なダイニングですね。壁際に長めのカウンターが設置されていますがどのような意図から設置されているのでしょうか?
勉強や仕事が出来るよう3.6mのカウンターを設けていますが、こちらは多目的カウンターとして設置しています。勉強や仕事、遊びなどいろいろと使っていただき、家族のコミュニティの中心スペースになればいいなと思っています。
キッチンもダイニング側からは椅子が置けるようになっているんですね。
そうですね。このキッチンは奥行きが97cmある広めのキッチンなんですが、ダイニング側は椅子も置けるようになっています。キッチンの作業スペースは広くなっているので、お手伝いなんかも出来るのでは、と考えています。
キッチンスペースはゆとりをもって
腰の高さより低い収納で生活感を排除
キッチンスペースはどのような箇所にこだわって設計されたのでしょうか?
キッチンは通常のよく見るキッチンより広く感じますがいかがでしょうか。
キッチンは部屋全体が見渡せる対面キッチンで、通常よりも長いペニンシュラタイプを採用しています。先ほどもお話した通り奥行きもあるので使い勝手は良いと思います。
リビング・ダイニング側から見るとすっきりして見えますね。
キッチンの食器棚や収納は腰の高さよりも低いものをあえて選択して、生活感が出ないように工夫しています。冷蔵庫も目隠し用の壁を設置しているので、リビングやダイニング側からは見えにくくなっています。
収納スペースはいかがでしょうか。
畳一畳分ほどあるパントリーを設置していますので、備蓄などの収納スペースとしては十分ではないでしょうか。また、キッチン側にもバルコニーを設置していますので、ゴミなどを一時的に置いていただけるかと思います。 ちなみにこのバルコニーは、玄関側の白い壁で囲まれたバルコニーですね。
南向きに設置された壁一面の窓
袖壁で視線を遮った広いバルコニー
南向きの広く取られた窓からの明るい陽射し。リビングに込められた設計ポイントとは?
リビングスペースで一番のポイントはどちらでしょう?
まずは広く取った窓ですね。高さが2.2mあり高さは天井一杯まで、横幅もほぼ壁一面が窓になっていて、南向きなのでとても明るい空間になっていると思います。 窓側の天井は少し下げてバルコニーと高さをそろえて見た目も木目調を合わせて一体感を持たせています。床の高さもそろえているので窓を開けるとひと続きに感じられるようにしています。
バルコニーもとても広く取られていますね。
そうですね、バルコニーは5畳ほどあります。 庭付きの一戸建てを所有することは金銭的にも土地の広さ的にもそう簡単ではないので、今回はバルコニーをアウトドア的に捉えて、ここでお茶をしたり、日光浴を楽しんでいただいたりして過ごしていただければと思って広めにしています。 外部からの視線ですが、袖壁を1.8mにするなどしてプライベートな空間になるようにこだわりました。ゆったりお過ごしいただけるようにコンセントや照明もついています。
リビングにも収納がついていますが珍しいのではないでしょうか?
リビングに収納が備え付けであるケースはあまり多くは無いと思います。扉は壁と同じ色にして目立たないようにしています。 あと、リビング収納の下は少しスペースが空いているのですが、お掃除ロボットの充電器を置いておけるようにしています。そうすることでロボットも隠しておくことが出来ますので。
3階にある洋室3部屋は
すべてクローゼットを備え付け
収納付きの洋室3部屋がある3階部分のポイントについて
3階は白を基調にした洋室3部屋、すべてにクローゼットが設置されていますね。
そうですね。例えばお子様のいるご家族が住まれる場合、お子様が大きくなるとそれぞれの洋服を収納するスペースは必要になると思いますので、あらかじめ収納は設けるようにしています。
3部屋ありますが、2部屋は扉で繋がっていて、開けると繋がるようになっているんですね。
今回はご夫婦ふたりでも、お子様のいらっしゃる単世帯のファミリーでも、二世帯・三世帯の住宅でも対応できるように考えて設計していますので、3階の部屋も2部屋・3部屋のどちらでも使用できるようにしています。
ありがとうございました。最後にこの物件のみなさんのリアクションはいかがでしょうか。
そうですね。リビングに収納が備え付けであるケースはあまり多くは無いと思います。扉は壁と同じ色にして目立たないようにしています。 この物件は3Dで細かく作りこんでから建てた新築一戸建てなんですが、3D通りに施工出来たと思っています。 ありがたいことに営業担当からも好評という連絡をいただいています。